音楽プロダクションのFill Entertainmentです。
歌手・シンガーオーディションでの歌唱曲、課題曲の選び方について解説致します。
オーディションはアカペラでも良いのか、それともやっぱりオケありきで歌唱すべきなのか、ワンコーラスなのか、フルコーラスなのか、歌詞は暗記した方が良いのか、見てもよいのか、などなど色々不明点もあるかと思います。
最後に2025年の最新データも踏まえ、オーディションでの選曲の参考になるように性別、ジャンル別などで楽曲をご紹介していますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
それでは、いってみましょう!
歌手オーディションでの曲選び方法
好き嫌いで選曲をしない
これについては『歌手オーディションについて』というブログでも書かせて頂きました。
曲を選ぶ際に自分が好きな曲で選んでしまいがちだと思いますが、それはベストな方法とは言えません。
一番良い選び方は、「どの曲が自分の良さを最大限に引き出せるか」で選ぶ事です。
古い新しい、流行などは関係ない
更に言えば昔の曲でも最新のヒット曲でもOKです。
いつリリースされた曲かどうかは全く関係ありません。
何度もしつこいですが、「どの曲が自分の良さを最大限に引き出せるか」で選ぶ事が大事なのです。
曲のキーは自分に合っているのか?
高い声が出せる自慢は良くありますが、確かに高い声が出せるのはメリットだし武器の一つではあるのですが、高い声が出せる=カッコいい、ではありません。
これは結構勘違いされている方が多いように思いますが、高音発生ができればカッコいいという事はありませんのでご注意ください。
Fill Entertainmentにて開催しているオーディションでも、あえてキーが高い曲を選び高い声があまり出ていない事がありますが、それで歌唱審査の印象がよくなる事はありません。
また、原曲キーで歌わないとかっこ悪いという風潮もあるのですが、キーを変更したらかっこ悪いという事は一切ありません。
ご自身が歌いやすいキーで歌唱されるのが一番良い印象を審査員に与える事ができます。
オーディション当日の歌唱審査での注意点
歌詞の意味・文脈を理解した上で歌えているか
歌唱の際に歌詞の意味や文脈を理解するのはとても大事で、自信が歌いながら歌の世界観に入るのも大事ですが、それを見て、聴いてる側も世界に没入できるかどうかも大事です。
- とても丁寧に歌う方だな
- 歌詞の言葉の細かい感情部分を上手に歌唱で表現できている
- 歌っている時の雰囲気がすごくてまるでこの人の曲かと思ってしまう
このような印象を審査員に与える事ができたらとても良いですね。
審査員もやはり歌が好き、音楽が好きな人たちである可能性がとても高いので、共感してもらえるよう、自身の歌に没入してもらえるようにしてみましょう。
事前の練習は大事
当たり前ではありますが、オーディションの本番までに練習をする事はとても大事です。
あまりオーディションの日まで時間が無い場合も、できる限りの事はしっかり準備して臨みましょう。
オーディションでは完璧を求めていません、未完成で当然だと審査員は思っています。
未完成ながらも、良いものがあるか、伸びる可能性はあるか、個性はあるか、人としてどんな方なのか、そういった事を審査項目として見ています。
パーフェクトではなく、その時のベストで勝負しましょう!
アカペラでも良いのか?
オーディションの主旨にもよるかと思いますが、アカペラでもOKな場合が多いと思います。
アカペラがご自身の魅力が最大限に発揮できるという事であれば、アカペラという選択肢は全く問題ありません。
フルコーラスなのか、ワンコーラスなのか?
歌う尺については、これこそオーディションによりけりですが、大体はワンコーラスだったり、歌い始めてから30秒などでしょうか。
もしくは審査員がOKというところまで歌うか、オーディションによりけりです。
ワンコーラスの予定だったけど、当日オーディション会場で審査員から『やっぱりフルコーラスで聴かせて頂けますでしょうか』と言われる事も極稀にあります。
それはつまり、あなたの事が気になっている可能性が高いわけですから、そういった期待の声に応えられるように準備はしていきたいですね。
歌詞は暗記した方が良いのか、歌詞見ても良いのか
歌詞は暗記してください。
歌詞を見て歌うのもアリな場合はありますし、審査員も歌詞を見る事を止めたりはしないと思いますが、もし歌詞を見る場合、審査員は内心「(歌詞見るのか…準備してきていないのかな…)」と思う方もいらっしゃると思います。
例えば舞台などで役者さんが本番で台本見ながら演技をしないのと同じで、オーディションも本番の舞台と何ら変わり有りません。
ですので、歌詞は見ない方が良いと言えます。
歌唱審査で失敗してしまった、どうしよう
自分が全部出しきった、その上で失敗してしまったのであれば致し方ないです、それが現在のあなたの実力です。
しかし前述のように、パーフェクトではなく、その時のベストで勝負するのが大事です。
- 声が勝手に裏返ってしまった…
- 音を外してしまった…
- 歌詞を間違えた…
- 緊張して頭真っ白で覚えていないけど失敗したかも…
- 審査員の目を見れなかった…
などなど、オーディションでは色々なハプニングは緊張もありますから良くあることです。
審査員はそういった事もすべて織り込み済みで審査をしています。
失敗をした時の対処方法なども事前に考えておけると良いですが、初めてのオーディションとかですとさすがに難しいと思います。
ですので、何度も言いますがパーフェクトではなく、その時のベストで勝負するのが大事なのです。
おすすめの楽曲
男性、女性、ジャンル別におすすめの楽曲をご紹介致します。
弊社オーディションでも、よく歌われている楽曲になりますのでぜひ参考にしてみてください。
男性が地声でも歌いやすい楽曲
地声で歌いやすい楽曲には割と古い楽曲が多いです。
最近のJ-POPですと高音域の楽曲や譜割りも細かく、歌うのが難しい曲も多いので、地声かつ簡単な楽曲でアピールするのもおすすめです。
海の声 / 浦島太郎 (桐谷健太)
高音箇所がないので、男性は特に低い声でも歌いやすい楽曲です。
また、楽曲のメロディーもぐっとくるメロディーで感情も込めやすいく、オーディションで歌われる方も多く人気の曲です。
桜坂 / 福山雅治
福山雅治さんの桜坂も古い楽曲ではありますが、低い声の男性が歌いやすい楽曲です。
小さな恋のうた / MONGOL800
こちらも昔のヒット曲で、今でも数多くのアーティストにカバーされる人気の楽曲です。
男性が歌いやすい楽曲の一つですので、アップテンポなロックナンバーで挑みたい人におすすめです。
世界に一つだけの花 / SMAP
誰もが知る超有名曲かもしれませんね。
こちらの楽曲であれば歌詞を間違える事もあまり無さそうですし、キーも高くないのでおすすめです。
スピッツ/チェリー
スピッツのロビンソンもキー変更せず歌える方が多い楽曲の一つ。
今の30代~40代の人はこの曲を大好きな人も多く、オーディション審査員の前で歌うと「お!」と思われるかもしれません。
女性が地声でも歌いやすい楽曲
女性の場合も地声で歌いやすい楽曲は古めの楽曲が多いです。
とは言え、今も色褪せない有名な楽曲ばかりです。
糸 / 中島みゆき
様々なアーティストにカバーされている中島みゆきさんの糸、歌詞も印象的でテンポもゆったりでとても歌いやすい名曲ですね!
マリーゴールド / あいみょん
こちらの楽曲はそんなに古くはありませんが、有名ゆえに馴染のある楽曲で低めの女性がとても歌いやすい曲です。
少し音楽的なお話ですが、コード進行的にはスピッツのチェリーと同じカノン進行というのも、実は一般的にはあまり知られていない部分。
月光 / 鬼束ちひろ
歌詞がとても印象的な楽曲で、歌う人を選ぶ楽曲かもしれません。
あくまでキーの観点からすると女性の方でキー変更をあまり必要としない楽曲と言えます。
366日 / HY
こちらの楽曲はオーディションで歌われる方がとても多い印象です。
楽曲自体もとても良い曲ですし、何より歌詞が良いですよね!
おすすめです!
ジャンル別おすすめ楽曲
次はジャンル別におすすめの楽曲をご紹介していきます。
R&B(邦楽)
まずはR&Bの邦楽からです。
R&Bといっても邦楽の場合は広いですから、「厳密に言えばR&Bじゃなくない?」というツッコミは無しでお願いします。
宇多田ヒカル/First Love
超有名曲ですね。
メロディーも歌詞も秀逸な1曲。
宇多田ヒカルさんの歌唱力、表現力と比較されてしまう事もあるかもしれないので、うまく歌える自身があればお勧めの一曲といえます。
清水翔太/HOME
いわずとしれた清水翔太さんの代表曲と言ってもよいほど有名な楽曲。
テンポも歌いやすく、おすすめです。
ロック
ロックでテンション高めにアピールしていきたい人におすすめの楽曲です。
ただ、ロックは難易度高い楽曲も多いので選ぶ際は自己責任でお願いします。
B’z/ultra soul
2024年の紅白歌合戦に出演された際にも歌唱し大盛りあがりだった楽曲、有名なので皆さんご存知ですよね。
とは言え稲葉浩志さんの歌い方はクセがあり、真似てしまいがち。
B’zの曲を自分なりに歌うのは難易度がかなり高いので要注意。
Ado/うっせぇわ
Adoさんのうっせぇわは歌詞のインパクトがとてつもないですよね。
こちらの楽曲は存在感を出すにはとても良いですが、こちらも結構難易度の高い楽曲です。
ウルフルズ/ガッツだぜ!!
ウルフルズのガッツだぜ!!は歌いやすく、元気で明るい曲調ですのでそういったキャラの人にはおすすめです。
尾崎豊/15の夜
古い楽曲ですが、未だに色褪せず大好きな方が多い楽曲。
古い楽曲ですので構成もシンプルで歌いやすいです。
バラード
ジャンルというよりは楽曲のテイストですが、バラードは人気がありますのでご紹介します。
雪の華 / 中島美嘉
こちらの楽曲はとても歌いやすい楽曲でもありますが裏声も使ったりしていますので、ところどころ気をつけるべきポイントがあります。
繊細な楽曲でもありますので、歌い上げるとなるとテクニックは必要になります。
TSUNAMI / サザンオールスターズ
桑田佳祐さんの歌い方は個性があるので、真似してしまわないように注意です。
B’zの稲葉浩志さんやサザンの桑田佳祐さんの楽曲を選ばれる方は真似してしまいがちですが、オーディションにおいては真似はあまり良い印象を与えません。
Everything / MISIA
オーディションでMISIAさんを歌われる方はこの「Everything」か「逢いたくていま」です。
高音部分もありますので、きれいに高音を出せる方向けではあります。
いかがでしたでしょうか?
歌手オーディションの歌唱、課題曲の参考にして頂ければと思います。